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KakeraBankPress|VOL.17

「千綿偉功」 ミュージシャン

カケラバンク : 僕達が今、最も興味を持っている方に取材をするこのコーナー。今回のゲストは、「千綿偉功」さんです。話は「自分らしさとは何か」に辿り着きました。

 

 

─幹也 : 今年の五月に名古屋のライブハウスで初めて御会いし、楽屋で沢山お話しさせて頂き今日に至った訳ですが、確かその時に千綿さんが30代前半で一回活動を休業されたと聞きました。 

─千綿さん : 34歳で一度休止しました。

─幹也 : 僕等今33の世代なんです。20代の頃描いていた夢から新しいものに切り替えないと30代に入って1回スタミナが切れるような気持ち分かります。

─千綿さん : 走りながら上手く行ける人はス~とギアチェンジ出来るんでしょうね。不器用な僕は・・・あっ僕等は?

─幹也 : はい、僕等もそうです(笑)。

─千綿さん :30を超えて、休止直前のあたりは、アクセルを踏んでも前に進めなくなりました。

─幹也 : お休みを経て今までの音楽人生で一番良かったってライブはどれですか?

─千綿さん : この前のワンマンツアーのファイナル。

─幹也 : って事は毎回自己ベストを更新されてるんですね。

─千綿さん : 過去を都合よく忘れてるだけかもしれないけどね(笑)。

─幹也 : どこら辺が過去最高でした?

─千綿さん : 何処っていうより体感で「ぶっ飛ぶ瞬間」があったから。頭で考えてるライブ程詰まんなくて。

─幹也 : 決め込むと面白くないですよね。

─千綿さん : 二人は昔とライブのやり方は変わった?

─幹也 : 初期の無邪気にやってた頃に逆戻りしてますね。その分テクニックや経験があるんで昔とは違う「良いグダグダ」にはなってます。

─千綿さん : 僕もそうだね。

─幹也 : 戻って来ました?

─千綿さん : 戻って来たと言うか、一周してるけど最初の位置には来てないよね。同じような所に居るけど少し上に居る感じ。

─幹也 : メビウスの輪のような螺旋階段のような感じですよね。デビューされて4年経った頃にソロに転向されましたが、バンドや二人組みよりしっくり来ました?

─千綿さん : うん。それまでは歌詞とボーカル担当だったけど、そこからギターを始めて歌い始めた。歌えれば何でも良かった。たまにふと自分は「音楽」が好きなのか「歌う事」が好きなのかって考える。「料理」が好きな人と「料理を作る事」が好きな人がいるでしょ?「料理研究家」か「料理人」になりたいのかって。僕はきっと「料理人」のような「歌う人」になりたいんだなぁって思う。

─幹也 : 僕は研究が好きですね。ライブも研究に近いですね。歌の途中で自分の感情が誰かの感情に共鳴した時「あっこの感覚が人と結びつきを強くするのか」ってライブ後分析したりします。

─弘 : 幹也君は考えるタイプで僕は感情で動くタイプなんで、時折行動が生まれない幹也君にイライラします。 夜話してて「これやろう」って言ってたのに次の日「やっぱ止めよう」って言ったりするんです。

─幹也 : 深夜のラブレターのように次の日冷静になってしまうんです。

─千綿さん : 面白いなぁ。二人はいいバランスだなぁ。


─幹也 : 千綿さんにとってライブとは何ですか?

─千綿さん : 自分じゃない所に行ってる時があって、自分が「歌わされてる時」があって、それはライブの醍醐味かなって思う。

─弘 : 自分の皮膚がなくなって自分の境界線が無くなる瞬間ありますよね。気持ちに素直になって直感で動いてたら良いライブが出来ますよね。

─千綿さん : 自分のテンションを無理に上げよう上げようっていう長年の反動で僕は休業したんだと思う。 自分のまんまで居たかっただけなのに。

─幹也 : 僕も去年精神的に辛い時期がありました。ライブに出る前に「あぁ今から苦痛が始まる」って思って怖くなって震えてました。

─千綿さん : 「昔の千綿君の笑顔は怖かった」ってファンの人に言われてました。

─幹也 : 僕もそういうのが続いてたので事務所を辞めたってのもあります。

─千綿さん : うん分かる。色んな重圧の中で追い詰められてしまって、純粋に楽しめなくなった事で2006年7月歌う事をやめてしまいました。 そこから9ヶ月間何もしなかった。心がザラザラでした。で一人旅に行った時曲がブワァっと降って来た。

─弘 : そういう曲って凄い純粋な衝動ですよね。

─幹也 : 休業はそこに戻りたかったんでしょうね。

─千綿さん : 復帰後は待っててくれたファンの顔を見る時の想いや距離感が全く違った。

─弘 : スタッフとの関係もそうですが、二人組やってて思うのは、相手を追い詰めたりして「じゃあ俺こうするわ」って消極的に結論出された時に何か違うなぁって思ってまして、相手に積極的に決断して貰わないといけないなって最近思います。

─幹也 : 相手に花束投げたら「ありがとう」なんて言われないの分かってるのに、意見を頑固に言う時あるもんな。意志ってきっと移りますよね。僕等ライブ中に鳥肌立ってたら目の前の人も鳥肌立つと信じてるんです。「貰い鳥肌」はあると思います。

うん。なんだこれはぁ!って僕が感じながらライブをしてたら目の前の人も同じ想いをしてくれてるよね。

─千綿さん : うん。なんだこれはぁ!って僕が感じながらライブをしてたら目の前の人も同じ想いをしてくれてるよね。

─幹也 : 生きていく上で「優しくなれば優しくされる」という当たり前の事を今日も知れました。有難うございました。

千綿偉功(ちわたひでのり)

 

佐賀県佐賀市出身 1994年、ユニット『CHASE』として東芝EMIよりメジャーデビュー。1998年、SONY RECORDSよりソロデビュー。1999年夏から本格的に弾き語りライブを始める。日本テレビのニュース番組「きょうの出来事」のエンディングテーマ『祈り』、フジテレビのアニメ「金色のガッシュベル!」の主題歌『カサブタ』など、シングル、アルバムのリリースを重ねながら、2003、2004、2005年には、東京・SHIBUYA-AXにてワンマンライブ開催。2006年秋、全国で公開された長澤雅彦監督の映画「夜のピクニック」で、『逢えない夜を越えて』(’04発売シングル)が挿入歌として使われる。2007年夏、ふるさと佐賀で開催された「2007青春・佐賀総体」の“高校生一人一役活動”テーマ曲『君色の風 ~想(おもい)~』をリリース。2008年2月、両A面マキシシングル『beginning/道化師のソネット』リリース。同3月、東京・リキッドルームにてバンドワンマンライブ。2009年6月、マキシシングル『アイノウタ』リリース。C/Wには、鹿児島の「知覧特攻平和会館」を訪れたことが切欠で生まれた『ありがとう~知覧よりの手紙~』を収録。そして今年3月、待望のNewアルバム『サンキュー』を全国発売。11の街(長崎/鹿児島/神戸/広島/山形/仙台/札幌/名古屋/大阪/福岡/佐賀)を廻る、自身最大の全国ワンマンツアーも大盛況に終わり、来春の渋谷O-EASTを目指す。ふるさと佐賀でのチャリティーライブ「HOME」を発起する(※今年の夏で5回目)など、全国各地で精力的にライブ活動を展開中。フジテレビのアニメ「デジモンアドベンチャー」の主題歌『Butter-Fly』の作詞作曲を手掛ける他、楽曲提供も多数。 世代やジャンルを超えて聴き手の心に響くその唄声を、ぜひ生で感じてほしい。

 

■オフィシャルサイト

 www.chiwata.net/