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KakeraBankPress|VOL.14

「杉若恵亮」 亀岡市本町 法華寺三十五世住職

カケラバンク : 僕達が今、最も興味を持っている方に取材をするこのコーナー。今回のゲストは、7月15日のライブ会場「大善院」の住職佐々木さんにご紹介頂いた「法華寺」の第35世住職「杉若恵亮」さんです。話は「不安の消し方」に辿り着きました。

 

─ 弘 : 実は以前京都で住職がされてた「ボンズカフェ」という番組に前のユニットで出演させて頂いたんです!

─ 杉若さん:ええ!そうですか! 

─ 弘 : ずっとラジオをされてたんですか?

─ 杉若さん : お寺に行かなくてもいいように、月一「ボンズクラブ」っていう坊さんと語ろう会っていうのを24年前に作って、座長で喫茶店を借り切ってやってたんです。今月で268回目を迎えるんですが、それが段々広がって来ました。でも宗教アレルギーが日本にはあって、寄付せなアカンのちゃうのっていうのがある。20年前大きなホールでイベントする時も檀家さん繋がりを使わずに人を集めるのが大変やった。まぁそういうのをやってる内に、関西テレビの京都チャンネル内で「ボンズクラブ」をやりませんかって声がかかって8年やってたんです。その間にラジオ番組の話も来て、テレビからラジオに移行しました。喫茶店や居酒屋でやったり町家を借りて毎月1回やってます。

─ 弘 : 来られる方は多いんですか?

─ 杉若さん : テーマによってやっぱ違いますね。

─ 幹也 : 若い方は来られるんですか?

─ 杉若さん : 老若男女来られますね。でも特に女性が多いですね。

─ 幹也 : どういうテーマの時に人が多いですか?

─ 杉若さん : 時代によって違う。長い事やってるからね。

─ 弘 : テーマ設定の方法はあるんですか?

─ 杉若さん : 過去の来られた方の何気ない質問をインプットしてテーマにします。テーマ等のコピーを作るのが好きなんです。

─ 弘 : 僕昔コピーライターやってたんです。

─ 杉若さん : 僕そんな凄くないですよ(笑)

─ 弘 : 僕もそんな凄くないですよ(笑)

─ 杉若さん : ただの言葉遊びです。先月でいうとヒステリックになるのでどうしたら良いですかって質問からテーマにしようと思って「ヒステリーのヒストリー」とかね。

─ 幹也・弘 : あぁ~(笑)。何となく読めてました(笑)

─ 杉若さん : そういうなんもありますが、ちゃんとしたのもあります(笑)。

─ 弘 : ここ最近お坊さんのお話しを聞きたい人が増えてる気がします。

─ 幹也 : 震災もありましたからね。

─ 杉若さん : 僕等もクッションになりたいなという事で動き出しましたが、ご年配の方より多感な年齢の方達と接触する機会が少なくて悩んでました。でもずっと継続して活動してると同じような活動をしている人と出会って行くんですよ。「世の中これでいいのか?」っていう共通の想いがある人達と繋がるんですよ。現代のお坊さんは「伝道師」やからね。伝えていく仕事なんですよ。何を伝えるのかってので山盛り引き出しがある訳ですよ。自分の宗派のみならず。伝えていくツールもフル活用して行きたいんです。旧態依然とした組織ってのは新しいツールを使うことを恐れる訳ですよ。

─ 弘 : 檀家さんだけに伝えておけばいいって感覚ですよね。

─ 杉若さん : そうすると小さい枠で、檀家さんも歳取ってって、若い世代が自分のお寺が何処か分からん状態になる。

─ 弘 : 核家族化などが原因なのか、不安というモノが凄く大きくなって来てると思うんです。

─ 幹也 : 対処法を若者が分からないまま過ごしてる感があります。東京に住んでてもっと身近に仏教やお寺があればなぁって思います。

─ 杉若さん : 坊さん側にも責任があるんですよ。都会の若者が新興宗教に向かうのは、手っ取り早い欲望を満たしてくれそうな魅力はありますよね。頭痛い時にカバンに漢方薬入れておくよりノーシン入れといた方が安心なんですよね。完治してるかどうかは別として。

─ 幹也 : 確かに痛み止めみたいなもんですよね。

─ 杉若さん : 伝統宗教ってのは効いてるのか効いてないのか分からないんですよ。でも何か振り返ったら上手い事行ってるなぁって思うぐらいで。人間には「想定内の悩み」と「想定外の悩み」があるんです。友達レベルで酒で解決出来る悩みと出来ない悩みがあるんです。想定外の悩みは近くに知り合いの坊さんがいるかどうかなんですよね。でもいたとしても、その坊さんが物言えるかどうかで、いつも酒飲んでばっかりやったらねぇ。そう考えると物凄くよく効く薬が必要になるのも分かるんですよ。

─ 幹也 : そうですよね。

─ 杉若さん : 溺れてる人がいたら浮き輪を投げて助けるんやけど、陸に上がってからもその浮き輪を離すなって新興宗教は言うんですよ。

─ 幹也 : その浮き輪を100万円で売るとかね(笑)

─ 杉若さん : 人間は弱いからね。お釈迦様は陸に上がったら浮き輪を捨てなさいっていう考えやからね。でもいつ又溺れるか分からんから、陸上がってる間に泳ぐ練習をするなり、自分で浮き輪を作るなり、そういう事を磨く事が信仰なんです。

─ 弘 : 依存せずにねぇ。働き続ければ出世出来るとか、僕等で言うと100万枚売れるなんて現実味がないですし、未来が不確かになってて不安になりますもんね。

─ 幹也 : モデルがなくなりましたよね。

─ 杉若さん : 仏教はテーマが「人間」です。未来に何の保証も誰もない中で、未来は今の積み重ねで、未来や過去は瞬間に消えて行き、又瞬間に作られていくという考えが仏教です。三日先にこうしたいとワクワクするのは良いけど、それもいつか消えて行く悲哀も同居してるから、それを達観する事が「悟り」なんです。その達観しつつ未来に希望を持ってればコントロール出来るじゃないですか。そうなるとこの目の前のお茶でも「最高!」ってなるんです。

─ 弘 : よく10年後を描けとか言われても僕凄く苦手で。

─ 幹也 : 目標を作れとか夢を持てとかね。

─ 杉若さん : 夢は叶わないもんや!叶わない事を夢に持てばいいと思ってます。叶ったものは目標やから。

─ 弘 : 現実的じゃないものは夢なんですね。

─ 杉若さん : やりたい事と向いてる事は違うからね。無理せん方が良い。僕もアホトークは出来るけど説教は向いてないと思ってる。だから説教して欲しいといわれたら出来る人を紹介する。

─ 弘 : 夢や希望をあまり過大に持たない方が良いんでしょうか。

─ 杉若さん : 持つなとは言わない。例えば夢を灯台としたら、灯台の光が見えてて、距離が分からない。けど、行きたいという気持ちがあるのは分かる。その中で一番安心するのは、手元も足元も照らす懐中電灯持ってる事やと思う。

─ 弘 : 昔僕等のイベント「ユメノチカラ」で「夢とは懐中電灯である」ってキャッチコピーを作った事を思い出しました!

─ 幹也 : 止まらずに歩き続け目の前の事を楽しむ事が不安を消す方法なのかもしれないですね。不安が今確かに消えてました。今日はありがとうございました。 

杉若恵亮(すぎわかえりょう)

昭和34年12月24日生(52)

●略歴/亀岡市本町 法華寺三十五世住職/京都市伏見区本栖寺副住職/日蓮宗専任布教師/日蓮宗声明師/京都日蓮宗社会教化事業協会会長/京都日蓮宗電話相談員/心の教育推進委員/亀岡市人権擁護委員

 

●僧歴/小学校2年生から小僧修行/小学校5年生出家得度/27歳 日蓮宗規最終修行終了/28歳 法華寺三十五世住職就任

 

●学歴/京都外大卒業後/龍谷大聴講生1年/レイデザイン研究所グラフィックデザイン科卒業

 

●現在の活動/1988年より「ボンズクラブ~つきいちボンサンと語ろう会~」という座談会を京都市内コーヒーショップにてスタートし、2003年から千本丸太町東南の町家、2009年から堀川北大路の町家にてボンズクラブハウス「堀北庵」と看板を掲げ、継続中。(現在月2回開催、毎月26日と最終土曜日いずれも午後6時半から)1998年よりスカパー衛星放送「京都チャンネル」にて「ボンズクラブコーナー」放送。KBS京都と同時放送にて2006年3月までレギュラーコメンテーターとして出演(毎週火曜日お昼12時放送、番組タイトル「京都ちゃちゃちゃ」:現在番組は終了)2004年よりNPOコミュニティFMラジオ放送で「京都三条ボンズカフェ」という番組を法然院貫主 梶田真章師と共に放送。2012年3月終了。「Hokke.TV」2012年5月よりスタート。

 

NPO特定非営利活動法人

「空援隊~戦死者遺骨調査収集隊~」理事

NPO特別非営利活動法人「GFNP」理事長

インドブダガヤ・カタロワ村井戸掘りプロジェクト